※2018年6月8日追記
⇒第53回ソフトバンク債は利率1.57%期間6年で売り出すも不調
みなさんこんにちは、月のマグマです。今日は株では無く社債投資の話からです。
ここのところ堅調な株式相場のせいもあり、手元資金が増えてきている投資家の方も多いのでは無いかと思います。
そんな投資家から俄然注目されるような社債が発行されることになりました。
目次
【利率2.03%】ソフトバンク7年物の社債を発行
あの孫正義社長率いるソフトバンクグループが、期間約7年間の無担保社債を発行することになりました。
商品概要・募集日程(予定)
商品名 |
ソフトバンクグループ(株) 第51回無担保社債 (社債間限定同順位特約付) |
---|---|
年率(税引前) | 2.03%(税引後1.617%) |
申し込み単位 | 100万円以上100万円単位 先着順での販売 |
募集期間 | 2017/3/3(金)~2017/3/15(水) |
利払日 |
年2回 毎年 3/16及び9/16 (初回 2017/9/16) |
発行価格 | 額面100円につき100円 |
払込期日 | 2017/3/16(木) |
償還日 | 2024/3/15(約7年) |
発行額 | 4,000億円 |
格付 | A-(JCR)取得予定 |
保証会社 | ソフトバンク株式会社 |
野村證券等の、対面型証券会社複数社が引き受け会社となるなか、ネット証券会社ではSBI証券で購入可能です。
100万円以上100万円単位での販売。SBI証券では、明日(3/3)の正午から先着順で受付開始となります。
7年間という長い投資期間で投資判断に迷う
月のマグマなりに今回の社債発行についての見立てを、書いてみたいと思います。
そもそも社債って何?
そもそも社債とは何ぞや、と言うことですが、要は会社の借金です。社債発行会社に、我々投資家が資金を貸し付けることになります。
貸した金ですので一定期間後に還ってきます。株の場合出資金は返済されませんから、まずそこからして違います。
貸した金には当然金利が付きます。我々はその金利目当てで社債を購入する(借金を引き受ける)訳です。
そしてあらかじめ決められた時期に、あらかじめ決められた額の金利を受取り、期限になったら元本を返してもらうというのがおおまかな社債の仕組みです。
あくまで借金ですから、会社が倒産してしまったらその権利(債権)は無価値になるか、良くても大幅に減額されてしまいます。尚且つ、通常の借金であれば付くはずの担保も今回の社債には付きません。
個人向けに発行されるこうした社債はその他にも劣後特約と呼ばれる、何かあった時(倒産等)に、他の債務よりも返済を後回しにされる決まりなどが付くことも多く、ひとたびなにかあった時には、紙くずになることも覚悟で投資すべき性格のものです。定期預金感覚ではいけません。
また、本来社債投資は満期まで保有する前提であれば、株と違い値下がりリスクはありません。
そのため、預貯金や国債のようなローリスク・ローリターン商品と、株のようなハイリスク・ハイリターン商品との間に位置するミドルリスク・ミドルリターン商品であると説明されたりします。
しかし、これは一面の真実ではありますが、今回のソフトバンク社債には当てはまらない、と考えます。
その理由は償還までの7年という期間の長さです。
先ほど満期まで保有すれば値下がりは無いと書きましたが、もし途中でどうしても現金が必要になり、売却することになった時には、相当のディスカウント価格で証券会社に買い取られることになるでしょう。
多くの場合元本割れが予想されます。
また、その時に金利が今より上昇していた場合は、さらに悲惨なことになるはずです。もちろん反対にいまよりさらに金利が下がっている可能性もゼロではありませんが。
ここまで、社債投資の負の側面ばかり取り上げて来ましたが、もちろん、そうしたリスクを引き受けることの代償は用意されており、それが相対的に高く設定される金利ということになります。
2%を超える金利はゼロ金利下の日本の現状では魅力的
2.03%という金利が、先ほど挙げたリスクに見合うかどうかが、判断のしどころとなります。
月のマグマは以前から主張している通り、株式投資こそ資産運用の王道だという立場です。
その一方で、債券も有効な投資先だとも考えています。特に現在のように株式相場が好調で、現金ポジションが増えた場面では、特に有効だと感じています。
相対的に全体株価が上がっている場面で買い出動すれば、高値掴みの危険性が高まります。そんな時の資金の一時避難先に、債券はちょうど良いのです。
今の日本は例外的なゼロ金利継続中ですが、本来的には株式相場が好調な好況時というのは、金利も高く債券投資に有利な時期なのです。
そして、何年間か利払いを受け取りつつ保有しているうちに景気循環により景気が悪くなり、株価も低迷したころに折よく満期を迎えた社債の償還金でバーゲン価格の株を買う、というのがベストシナリオとなります。
そして、何を隠そう月のマグマは、すでにソフトバンクの社債を2本保有しています。
名称 | 償還日 | 利率 |
---|---|---|
第2回ソフトバンクG(株)無担保社債 | 2022年2月9日 | 2.50% |
第48回ソフトバンクG(株)無担保社債 | 2022年12月9日 | 2.13% |
※Gはグループの略
いづれも、今回の起債よりも利率が良く、償還期日も早くなっています。そういう意味では、今回の社債はより不利な条件で発行されることになります。
問題はやはり7年間という償還期間の長さ
2%を超える金利は魅力的ですが、いかんせん7年間は長いです。7年経てば経済状況も、ソフトバンクの経営状態もまったく今と変わっている可能性は否定できません。
本当に悩ましい条件です。それでも恐らく明日の受付開始後には、瞬間蒸発のごとく売り切れると予想しています。
月のマグマとしては、買うとしても最低の100万円になると思います。明日の正午まで悩むと思います。
2017.3/3追記:悩んだ末に第51回ソフトバンク社債購入しました
2017.5/11追記:【個人向け社債】第51回ソフトバンク債は「買い」だった
2017.6/10追記:【利払い】第48回ソフトバンク債の利息を受け取りました
月のマグマは、普段社債についての投資判断をする時には、社債についての専門的な分析をしておられるブログ「個人向け社債ウォッチ!」様を参考にしています。新発社債について都度該博な知見で分析し「買い推奨」「買い非推奨」「中立」の投資判断を表明してくださり、大変参考になります。
残念ながら現在は体調不良で本格的な分析が出来ていないとのことですが、今後の復活を是非待ちたいところです。
参考記事
⇒【吉と出るか凶と出るか】不安を感じつつも第51回ソフトバンク社債を100万円分購入
⇒瞬間蒸発必至【SBI債】第36回SBI債起債が決定2017年3月17日(金)より先着順
是非持っておくべきSBI証券口座
もし、買わないことになったとしてもSBI証券 には口座を持っておくべきだと思います。
SBI証券は、ソフトバンクの社債以外にも自社グループの社債である、SBI債を取り扱うことでも有名です。
こちらも高利率の社債でいつも大人気ですぐに売り切れるか、抽選販売であれば大変な高倍率になります。
株は市場さえ空いていればいつでも買えますが、社債はまさに一期一会、その時にしか買えません。あらかじめ口座開設しておきましょう。
また、最近は起債されていませんがマネックス証券も、マネックス債という高利回りの社債を発行することがあります。
こちらもあらかじめマネックス証券に口座開設しておくことをお勧めします。
⇒瞬間蒸発必至第36回SBI債起債が決定2017年3月17日(金)より先着順
本日の市況
凄まじいまでの米株の勢いと、その結果としての円安進行に乗って日本株も上昇しましたが、寄り付き後に高値をつけた後は1日を通じて下げる展開でした。
日経平均 | 19,564.80円 | +171.26 (+0.88%) |
---|---|---|
TOPIX | 1,564.69 | +11.60 (+0.75%) |
ナンピンで買いしてきた丸紅を初めて売却
そんな中、月のマグマは本日丸紅を100株売却しました。
丸紅は2015年2月から買い始めて、値下がりするごとにナンピンを繰り返して来ましたが、今回初の売却となりました。
496円で買った分を本日の高値圏745円で売却しました。税金・手数料を引いて22,257円の純利益を確保しました。
月のマグマ株式資産額過去最高を更新(ブログ開始以来4度目の更新)
■月のマグマ株式資産額
2017年3月2日現在
55,970,416円
年度末も近いのでこれ以上売却はせずにホールドしたいと思います。
ゆっくり着実にお金持ちへの道を歩んでいきたいと思います。